2023年鴎分会開催報告

 2018年に前回の鴎分会を開催して以来,内山一美先生の突然のご逝去と新型コロナウイルス感染症の蔓延により,鴎分会を開催できずにおりました。この間に,大学名は首都大学東京から東京都立大学に戻りました。分析化学研究室もますます発展しております。鴎分会は、1960年(昭和35年)に工業分析化学講座を卒業した東京都立大学第8回生を第1期として、卒業生・研究生と研究室在職者及び旧職員が研究室の活動支援と同窓会事業を行うことを目的として設立されました。荒木峻研究室は、1978年(昭和54年)(故)鈴木繁喬教授、1987年(昭和62年)保母敏行教授、2004年(平成16年)山田正昭教授、2006年(平成18年)(故)内山一美教授と引き継がれ、2020年8月に内山教授急逝により中嶋秀准教授に引き継がれ現在に至っている長い歴史を持つ研究室です。今年は(故)荒木峻先生が東京都立大学に分析化学研究室を開設されてから65年になり,開設当時に助手で着任された小林英吾先生も92歳となりました。また,50年以上にわたって東京都立大学の学生実験の実習を支えてこられた香川さんも2021年3月に大学を退職されました。卒業生も毎年年を重ね,最高齢者は85才を突破しており,参加が難しくなってきた方も増えつつあります。一方,研究室が輩出する若い卒業生や修了生の活躍も続いております。

 この度,中嶋先生のご尽力で9月23日(土)午後に南大沢キャンパス内のトムの食堂にて,保母先生,小林先生,香川先生をはじめ旧職員の中釜先生、下坂先生と現職の先生方を囲み,5年ぶりに鴎分会を開催する事ができました。保母先生の開会の辞と北野先生の乾杯の御発声の後,中嶋先生、加藤先生、河西先生(と毛先生)、中釜先生から研究室の現況と研究紹介を聞きながら歓談し交流を深めました。香川先生から退職後の日々の暮らしぶりや柄山先生から(故)内山先生との思い出話に続き卒業生の近況紹介等が行われました。参加は35名とコロナ禍が収束しない中盛況で、参加者全員の紹介はできませんでしたが元気で活躍されている状況が紹介されました。当日参加できなかった卒業生からのメッセージも用意され、こちらは後日会員にも送付されるとのことでした。最後は小林先生から研究室開設時のお話を頂き、研究室がますます発展する事を祈念して記念撮影を行い閉会しました。
 
 閉会後、研究室の見学ツアーを行い、あいにく祝日で学生はいませんでしたが多くの学生が研究している現場を見る事ができました。鴎分会は、現職員・旧職員・卒業生・学生と研究生等ゆかりの方々が互いに連絡を取り合える場として,また,多方面で活躍されている卒業生の方々による研究室の支援を目的としております。大学の同窓会と同じように研究室単位の同窓会は研究室が継続している事が第一ですが、卒業後社会での生活が落ち着いてくると研究室が存続している事のありがたさがわかる時期が来るように感じております。これからも,2年から3年毎に参加できる方を集めて開催される事を楽しみにしております。

(同窓会幹事 前田 恒昭)
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