鴎分会は、1960年(昭和35年)に工業分析化学講座(荒木峻研究室)を卒業した東京都立大学第8回生を第1期として同窓会を立ち上げ数年に一度会合を開きながら内山一美教授へと引き継がれ、新型コロナ感染症が広がった2020年8月に内山教授急逝により中嶋秀准教授に引き継がれ現在に至っております。
数年おきに開催される鴎分会の合間を繋いで次の鴎分会に参加する元気を維持できるよう還暦を過ぎた翁たちの会合を持ってはどうかという案が出、2017年4月15日に保母先生他有志が発起人となり翁分会(おきなぶんかい)を立ち上げ第一回会合を横浜で開催、近郊在住で還暦を過ぎた翁に連絡を取り2020年のコロナ禍が始まるまで3回開催しました。新型コロナ感染症の勃発で3年ほど中断を余儀なくされましたが、今年4月に第1期の佐藤篤さんからそろそろ再開しても良いのではとの提案を受け、2023年6月25日に第4回目を開催いたしました。新型コロナ感染症が少し収まってきたとはいえ、まだ油断できず、開催場所は交通の便が良くなった新横浜で遅めの中華ランチに飲み放題付きとしました。最高齢は92歳の小林英吾先生、第一期の方は87歳になります。参加表明した20名全員が一人の欠席も無く、2次会も9名の参加で無事全員帰宅されました。3年のブランクの間に内山先生の逝去、学生実験でお世話になった香川さんの退職等がありました。香川さんは地元で元気にゲートボールではなくソフトボールをしているとの事です。コロナ禍の間保母先生は在宅でWeb会議を併用しながら分析機器工業会の「分析機器の手引き」の編集や英訳で過ごされたとのことでした。今回は、新たに還暦を迎えた方も加わり、研究室でのいろいろな逸話や話題、3年間のコロナ禍での生活の変化、新しく始めた趣味や出会いなどの話に華をさかせました。中嶋先生からは「装置がないなら自分で作る」伝統を引き継いで研究しているという近況メッセージを頂き、小林先生から鉱石ラジオ作りがきっかけで工作に親しみ研究室の実験装置を作るため秋葉原に買い出しに行った話や、手作りで大気汚染の簡易測定ができるサンプラーを作って測定した話などが紹介され、手作りの伝統を再認識しました。また、幾つになってもいろいろな事に興味を持ち続ける事が元気の秘訣と伺い、皆が元気を頂きました。何故か研究室を出るまでにお酒に強くなった(今回飲み放題にして正解)とか、卒業してからたくさんの先輩・後輩たちとの繋がりが得られ、今思えば研究室のコネが役立っていたのかもしれないといった例も紹介され、話はつきませんが次は鴎分会で再会しましょうという事でお開きになりました。